絵本その他
<アートの本棚>では、美術鑑賞の入門書や美術絵本など約200冊を所蔵しています。
とくに絵本は、やさしいや英語やフランス語を沿えたものがあり、著名なアーティストや名画を別の角度から楽しむことができるでしょう。ここでは、その中から何冊かを図版と解説を添えてご紹介します。
Guérin-Fermingier, Frnette;
Nicola, Richard. Warhol: ten Lizes,
1990, Centre Pompidou, 1994, 1 vol. (L’art en jeu)
パリ・ポンピドーセンターが出版するアーティスト・シリーズ『L’ART EN JEU』(遊びの中の芸術)のアンディ・ウォーホル版。一つの作品をクローズアップしたりトリミングして見せたり、モチーフを切り取って組み合わせるなど、自由な発想で自分らしくアートをみる方法を探す本。
◇<アートの本棚>関連書籍/『肖像が語るアメリカ史』
□日本でアンディ・ウォーホルの作品を観るには…
《エルヴィス》1964、《キャンベル・スープ缶》1968福岡市美術館/《マリリン》1967広島市現代美術館など。※作品が展示されているかを各館に確認してから訪れて。
Prats-Okuyama, Catherine; Okuyama, Kimihito. Max Ernst: Loplop présente
une jeune fille.
パリ・ポンピドーセンターが出版するアーティスト・シリーズ『L’ART EN JEU』(遊びの中の芸術)のマックス・エルンスト版。一つの作品 をクローズアップしたりトリミングして見せたり、モチーフを切り取って組み合わせるなど、自由な発想で自分らしくアートをみる方法を探す 本。
《二羽の鳥》1975国立西洋美術館/《鏡の中の天使》1962、《白鳥はとてもおだやか…》1920横浜美術館など。フロッタージュ作品を収め た『博物誌』(1926)は代表作のひとつ。徳島県立近代美術館などでその版画を所蔵している。※作品が展示されているかを各館に確認してから 訪れて。
Curtil, Sophie. Delaunay: la Tour Eiffel.
Centre Pompidou, 1994, 1vol. (L’art en jeu)
パリ・ポンピドーセンターが出版するアーティスト・シリーズ『L’ART EN JEU』(遊びの中の芸術)のロベール・ドローネー版。一つの作品をクローズアップしたりトリミングして見せたり、モチーフを切り取って組み合わせるなど、自由な発想で自分らしくアートをみる方法を探す本。
□日本で彼の作品を観るには…
《カーディフ・チーム習作》1913-1922頃 愛知県美術館/《リズム
螺旋》1935東京国立近代美術館など。
Curtil, Sophie. Brancusi: le coq. Centre
Pompidou, 1996, 1 vol. (L’art en jeu)
パリ・ポンピドーセンターが出版するアーティスト・シリーズ『L’ART EN JEU』(遊びの中の芸術)のコンスタンティン・ブランクーシ版。一人の作家を取り上げ、その作品の特徴的な部分を比較して見せるなどの方法で、自分なりのアートみる方法を探す本。◆Constantin Brancusi(コンスタンティン・ブランクーシ 1876-1957 ルーマニア)
□日本で彼の作品を観るには…
《新生》1920兵庫県立美術館/《接吻》1907-10 ブリヂストン美術館/《空間の鳥》1926(鋳造1982)などがある。滋賀県立近代美術館には、《アトリエの「雄鶏」、パリ15区ロンサン路地11番地》1941~1944頃を含む、ブランクーシが撮影した作品写真が多く所蔵されている。
Arcimboldo: avec plus de 70 autocollants repositionnables!. Palette…, 2007, 1 vol.(Le livre d’activités)
ちょっと変わった肖像画の数々。作品に使われている果物や植物が切り取れるページから好きなモチーフを選んで、どこに使われているか探してみよう。この絵を見たら、自分が顔や洋服を観察するときも、何かの形に似ているように感じるようになるかも。◆Giuseppe Arcimboldo(ジュゼッペ・アルチンボルド) 1527頃-1593,イタリア
◇<アートの本棚>関連図書/『顔』
Delpech, Sylvie; Leclerc, Caroline. Joan Miro. Palette,
2012, 1 vol.(L’art en formes)
『L’ART
EN FORMES』(芸術の形)シリーズ、ジョアン・ミロ版。抽象的なのに具象的…作品には、見る人の数だけ何かが潜んでいる。描か れたパーツを切り取って本の中にある絵画の同じ形に重ねても良いし、別の形をプラスして新しい絵を完成させてもいい。一枚の絵から、自分 なりの物語を創ってみよう。
◇<アートの本棚>関連図書/『顔』
□日本でジョアン・ミロの作品を観るには…
《絵画》1933豊田市美術館/《夜のなかの女たち》1946大原美術館/《人と月》1950岐阜県美術館/《絵画》1953国立西洋美術館/《女と 鳥》1968三重県立美術館など。※作品が展示されているかを各館に確認してから訪れて。
Delpech, Sylvie; Leclerc, Caroline. Henri Matisse.
Palette, 2009, 1 vol.(L’art en formes)
『L’ART
EN FORMES』(芸術の形)シリーズのアンリ・マティス版。まるで色紙を切って貼ったような絵画。描かれたパーツを切り取って本の中にある絵画の同じ形に重ねても良いし、別の形をプラスして新しい絵を完成させてもいい。一枚の絵から、自分なりの物語を創ってみよう。
◇<アートの本棚>関連図書/『顔』、『Coloring Book Henri Matisse』
□日本でアンリ・マティスの作品を観るには…《マティス嬢の肖像》1918 大原美術館/《鏡の前の青いドレス》1937京都国立近代美術館/《ラ・フランス》1939、《赤い室内の緑衣の女》1947 ひろしま美術館など。※作品が展示されているかを各館に確認してから訪れて。
Lopez, Pépito.Warhol: avec plus de 60 autocollants repositionnables!. Palette,
2008, 1 vol.(Le livre d’activités)
『Le livre d’activités』(造る本)シリーズ。作品に使われているモチーフを切り取って、どの作品に使われているか探してみよう。そこに は どんな意味が隠されているのだろう。他の作品に組み込んで、自分なりの作品を創ってもいい。◆Andy Warhol(アンディ・ウォーホル 1928-1987アメリカ)
◇<アートの本棚>関連書籍/『Andy Warhol: ten Lizes』(L’art
en jeu)、『肖像が語るアメリカ史』
□日本でアンディ・ウォーホルの作品を見るには…
《エルヴィス》1964、《キャンベル・スープ缶》1968福岡市美術館/《マリリン》1967広島市現代美術館など。※作品が展示されているか を各館に確認してから訪れて。
Depotte, Hélène.
Niki de Saint Phalle: once upon a time. Musée d’art modern et d’art contemporain, Nice, 2005,
15p.
『Niki de Saint-Phalle-Once upon a time …』のタイトルに使っている文字は、彼女が書いていたサイン。メッセージを書くときは、このように デコレーションして描いていた。最初に彼女が取り組んだのは、板やカンバスに身近にあるものを貼って造る作品。立体作品を創るようになっ てからは、色の鮮やかさが特徴になり、シリーズとなった《ナナ》もどんどん変化してく。何を使っているのか、どんなメッセージが込められ ているのか、考えながら見てみよう。◆Niki de Saint-Phalle(ニキ・ド・サン・ファール 1930-2002 フランス)1955年頃から、板に人形やボ タンを貼ってからの彩色や銃に絵具を詰めて撃つパフォーマンスで注目を浴びる。60年代後半から立体作品に取り組み代表作である《ナナ》 シリーズなどを発表。鮮やかな色彩と生命力を感じさせるフォルムが特徴。
◇<アートの本棚>関連図書/『Niki de Saint-Phalle:
our love was a beautiful flower』
□日本でニキ・ド・サン・ファールの作品を観るには…《大きな愛の鳥》地行中央公園 (福岡市)/《会話》1991、《らくだ》1991、《腰掛 け》1991 ベネッセハウスミュージアムなど、野外展示作品。
Roy Lichtenstein. Arola, 2013, 50p. (Dada No. 184)
子どもが初めて出会う美術情報誌として1991年からフランスで発売された月刊誌『DADA』(ダダ)。前半は展覧会の紹介も兼ね、作家についてこれまでの作品や技法、用語などを取り上げる。そのほかの展覧会や現代作家について紹介するページもある情報誌。◆Roy Lichtenstein(ロイ・リキテンスタイン 1923-1997アメリカ
◇<アートの本棚>関連図書/『DADA フランス発こどもアートシリーズ』1-8、『Mon Lichtenstein à
moi』
□日本でロイ・リキテンスタインの作品を観るには…《泣く女》1963
滋賀県立近代美術館/《スイート・ドリームス、ベイビー!》1965 国立国際美術館(大阪)、《ヘア・リボンの少女》1965東京都現代美術館など。※作品が展示されているかを各館に確認してから訪れて。
Depotte, Hélène.
Niki de Saint Phalle: our love was a
beautiful flower. Musée d’art modern et d’art contemporain, Nice,
2005, 1 vol.
『Niki de Saint-Phalle- Our love was a beautiful flower』のタイトルに使っている文字は、彼女が書いた絵文字。メッセージを書くときは、この ようにデコレーションして描いていた。この本にあるように、同じ形の彫刻にまったく別の彩色を施した作品も多い。どんな色を使って彩色し ているか観察しながら、自分なら何色にするか想像してみて。◆Niki de Saint-Phalle (ニキ・ド・サン・ファール 1930-2002 フランス
◇<アートの本棚>関連図書/『Niki de
Saint-Phalle: once upon a time』
□日本でニキ・ド・サン・ファールの作品を観るには…《大きな愛の鳥》地行中央公園/《会話》1991、《らくだ》1991、《腰掛け》1991 ベネッセハウスミュージアムなど、野外展示作品。
Roeder, Annette. Henri Matisse. Prestel,
2012, 1 vol. (Coloring book)
『Coloring Book Henri Matisse』
◇<アートの本棚>関連図書/『顔』、『Henri Matisse』(L’art en formes)
□日本で彼の作品を観るには…《マティス嬢の肖像》1918 大原美術館/《鏡の前の青いドレス》1937京都国立近代美術館/《ラ・フランス》1939、《赤い室内の緑衣の女》1947 ひろしま美術館など。
Weiss, Anne. Mon Lichtenstein à
moi. Centre
Pompidou, 2013, 1 vol.
『mon LICHTENSTEIN→à moi』(私のリキテンスタイン)は、さまざまなパーツを使って、まさに「自分のリキテンスタイン作品」を創って 楽しむ本。裏表紙の解説を読んで、自分なりの色を塗ったり、パーツは切り取って貼り付けたり、さらには50枚のシールを貼って新しい作品 を創ってみよう!
◇<アートの本棚>関連図書/『Roy Lichtenstein』(Dada No.184)
□日本でロイ・リキテンスタインの作品を観るには…《泣く女》1963
滋賀県立近代美術館/《スイート・ドリームス、ベイビー!》1965 国 立国際美術館(大阪)、《ヘア・リボンの少女》1965東京都現代美術館など。※作品が展示されているかを各館に確認してから訪れて。
Sellier, Marie; Bouvet-Lanselle, Violaine. Wonders
of the Louvre. Réunion des musées nationaux, 2011, 92p. (RMN
jeunesse)
『Wonders of the Louvre』フランスのパリにあるルーヴル美術館は、古代から1800年代の作品を見ることができる世界で最も大きな美術館のひとつ。この本は、ルーヴル美術館の膨大なコレクションの中から代表的なものをピックアップして紹介している。館内で配布されている配置図と照らし合わせながら、その空間を想像してみよう。巻末には、ルーヴル美術館がお城から美術館へと歩んだ800年の歴史も掲載されている。アートの冒険に、この本が導いてくれる。
ルーヴル美術館の公式サイト(日本語)http://www.louvre.fr/jp
Bouvet-Lanselle, Violaine; Sellier, Marie. My little
Louvre. Réunion des musées nationaux, 2012, 42p.
『My little Louvre』フランスのパリにあるルーヴル美術館に行くと、まずガラスでできたピラミッドが迎えてくれる。この本もまずそのピラミッドをくぐって、古代の作品から見て行こう。代表的な所蔵作品の特徴的な部分を観察しながら、ハイライトツアーを楽しもう。パリに行くことがあったら、ぜひ立ち寄ってみて。
※18歳未満の人は無料。19―26歳までの人も、金曜日の夜間はコレクション展を無料で観ることができる。
ルーヴル美術館の公式サイト(日本語)http://www.louvre.fr/jp
(以上、解説は東京在住で<アートの本棚>を支援していただいているアート・ナビゲーター増田ひろみさんによるものです)
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